★ Internal Medicineに論文がacceptされました

土屋 俊筆頭の論文がInternal Medicineにacceptされました。第二世代チロシンキナーゼ阻害剤の一つであるdasatinibでは有害事象として胸水がしばしば出現し、治療似大きな影響をもたらしますが、この解析では日本におけるこの有害事象の解析を行い、減量を行うことが重要な鍵であることを示しました。

要旨
[目的] 胸水貯留 (PE) は、慢性骨髄性白血病(CML)に対するダサチニブ治療中によくみられる有害事象である。しかし、アジア人のCML患者における胸水貯留の病態機序や適切な管理方法は明らかにされていない。本研究では、ダサチニブ治療を受けたアジア人CML患者におけるPE発症率、リスク、および適切な管理について検討した。
[方法] CML-Cooperative study groupのデータベースに登録された、ダサチニブ第1選択療法を受けたCML慢性期患者のデータを後方視的に収集した。89例の患者から44例のPEを同定し、これまでに報告されている危険因子と効果的なPE管理を分析した。
[結果] 単変量解析の結果、年齢、糖尿病、慢性腎不全、高血圧、心血管イベントの既往、ダサチニブ用量がPEと有意に関連していた。多変量解析の結果、年齢≧65歳がPEに対する唯一の独立した危険因子であった。ダサチニブの減量およびチロシンキナーゼ阻害薬への切り替えは、利尿薬の単独使用と比較して、PE量を効果的に減少させる上で統計学的に有意な差を示した。
[結論] さらなる研究が必要であるが、我々の観察から、高齢はPEの有意なリスク因子であり、実臨床においてダサチニブによる1次治療を受けたアジア人CML患者において、チロシンキナーゼ阻害剤の減量またはダサチニブへの切り替えは、PEに対する効果的な管理戦略である可能性が示された。